私、最近マイクロフォーサーズ機が気になってきました。このままの勢いだと買ってしまいそうなので、検討を記事にして買った気になって満足することにしました。
マイクロフォーサーズが気になる
センサーサイズがどうこうとか、F値がどうなるか、とかボケやすいとかそういう話はいろんな記事で目にしますので割愛します。
私の普段の機材はフルサイズのソニーα7R4とAPS-Cの富士フイルムX-T3です。すでに複数マウント、複数センサーサイズを持っているんですよ。それなのにマイクロフォーサーズが気になります。(たぶんただの物欲)
私の感覚なのですが、APS-Cってフルサイズの延長線上にあるイメージなのですが、マイクロフォーサーズって別の世界線を生きているイメージがあります。なんとなく思想がそもそも違う、というか、うまく説明できないのですが。いわゆるシュタインズ・ゲートの選択です。
マイクロフォーサーズが気になる理由
気になる理由は以下の3点。
- ボディ、レンズ全体でコンパクト化できる
- 魅力的なレンズが多い
- お財布に優しい
1. ボディ、レンズ全体でコンパクト化できる
なんといってもマイクロフォーサーズの強みは小型化です。
ただ、単純にカメラボディが小型化ができるというわけではなくて、レンズ含めた全体機材で小型化ができます。
参考までに各センサーサイズにおける大三元(F2.8通し)レンズを持っていったときの重量は以下の通りです。
(マイクロフォーサーズは比較しやすいのでレンズはオリンパスにします)
センサーサイズ | ボディ | 広角 | 標準 | 望遠 |
フルサイズ (α7R4) |
約665g | 680g (FE16-35mmF2.8) |
886g (FE24-70mmF2.8) |
1,480g (FE70-200mmF2.8) |
APS-C (X-T3) |
約539g | 805g (XF8-16mmF2.8) |
655g (XF16-55mmF2.8) |
995g (XF50-140mmF2.8) |
マイクロフォーサーズ (G9) |
約658g | 534g (7-14mmF2.8) |
382g (12-40mmF2.8) |
760g (40-150mmF2.8) |
フルサイズですと3.7kgほどの重さになりますが、マイクロフォーサーズですと2.3kgほどになります。1.4kgほどの差がありますね。これは大きいです。
もちろん同等パフォーマンスが得れるわけではなく、それぞれの良さがあるため一概にどちらが良いというのはないですが、軽くて小さいのは正義です。
2. 魅力的なレンズが多い
冒頭にも述べましたが、APS-Cとフルサイズは同じ世界線にいるようなイメージですが、マイクロフォーサーズは少しチャレンジングなレンズがいろいろあります。
マイクロフォーサーズのセンサーサイズだからこそ実現できるレンズがいくつかあります。以下は私が使ってみたいと思っているレンズです。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO(オリンパス)
12-100mm(35mm換算24-200mm)でF4通しのレンズってすごくないですか?フルサイズのF4通しで定番レンズといえば24-105mmですよね。望遠側が倍です。
もちろんマイクロフォーサーズですので、被写界深度が変わるため単純にフルサイズと同等の絵やボケ感がでてるわけではりませんが、いろんなレビューを見てもマイクロフォーサーズ随一の神レンズと言われています。
OLYMPUS 交換レンズ M ED12-100F4.0 IS PRO
LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7 ASPH. H-X1025(パナソニック)
10-25mmでF1.7って、ズームレンズのくせにF1.7という単焦点並の明るさ・・・。
フルサイズでいう、星景に使える20mmの単焦点とスナップに使いやすい35mmの単焦点と標準の50mmの単焦点3本分がズームになっています。
発表されたときは鳥肌モノでしたよね。S1といっしょに発表されてワクドキした記憶があります。
とはいえ、その分結構高いんですけどね。
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO(オリンパス)
いやいや、300mmでF4ですよ?焦点距離だけフルサイズ換算すれば600mmです。おそろしい。
それが1270gになるのです。そしてお値段も30万円前後。いや、まぁ野鳥とか撮らないので600mmってどうやって使うんだろうと思いますが、スペックに酔いしれてしまいました。
OLYMPUS 交換レンズ M ED300F4.0 IS PRO
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S. H-ES50200(パナソニック)
動物園で使ってみたい1本。35mm換算100-400mmをF2.8-F4で撮れちゃいます。
なんといっても655gという軽さなので、かばんに忍ばせておいて、買い物のついでに東山動物園へさっと行ってハニーさんをさっと撮って帰るということもできてしまいます。何度もいいますが、軽いは正義。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3(オリンパス)
旅行に持っていきたい1本。
特段明るくはないのですが、35mm換算で24-400mmをカバーするすごいやつです。海外旅行に行った際、いつも動物園へ行くのですが、なかなか望遠レンズって持っていけないので眺めるだけが多いのです。
でもこのレンズがあれば風景を24mmで撮ったあとに400mmで動物園撮りもできるのです。それを1本にまとめれるってすごい。
OLYMPUS 交換レンズ M ED12-200F3.5-6.3
3. お財布に優しい
アマチュアには一番大事なことです。フルサイズと比べるとボディもレンズも比較的安く手に入ります。
というより、これはメーカーの違いなのかもしれませんが、パナソニックのカメラは値落ちが激しく、2年前のフラッグシップであるG9 Proは22万ちょっとだった価格が今は最安で11万ちょっとになっています。後継機もでていないので、現行品なんですけどね。
レンズに関しては良いレンズは高い。これはマイクロフォーサーズにも言えます。上であげたパナソニックの10-25mmF1.7は20万円ほどします。ただ、これらをフルサイズと比較するとなんか安く見えてくるんですよ、不思議ですよね。
マイクロフォーサーズに踏み切れない理由
気にはなるものの一歩踏み出せないのにも理由があります。
- 被写界深度が深い
- 高感度耐性が低い
1. 被写界深度が深い
よく言うマイクロフォーサーズはフルサイズに比べてボケにくいということです。
細かい理屈は他のサイトに任せるとして、被写界深度が浅いということはピンとが合う範囲が狭いということで、背景がボケて被写体が浮かび上がって非日常感がでる写真が撮れます。
初めてフルサイズ機でマヌルネコを撮影したときには感動した記憶があります。
ただ、マイクロフォーサーズで同じように撮れないかというと、そういうわけではないです。フルサイズ機で400mm F6.3で撮影した場合の被写界深度とマイクロフォーサーズ機でパナソニックの200mm F2.8を使って撮影した場合は、マイクロフォーサーズの方が被写界深度が浅くなります。マイクロフォーサーズ機は焦点距離が2倍になり400mm、絞り値は2段変わりますのでF2.8はF5.6となります。
ということで、ここは機材次第でどうにもなるのであまり考えなくてもいいのかもしれません。
2. 高感度耐性が低い
これは物理的にどうしようもないことではありますが、センサーサイズが小さい分高感度耐性(ノイズへの耐性)が低いです。
暗い場所ではISO感度をあげることにより、光を取りこむ量を増やしますが、あげればあげるほど撮影した写真にはノイズがのります。フルサイズ機のα7ⅢだとISO12800でも常用できると聞きますが、マイクロフォーサーズだと6400でもう鑑賞に耐えられないという人もいます。
以下はα7R4で撮影したISO25600の写真です。
ただ、明るさはISO感度だけで決まるものではありませんので、シャッタースピードを落とすことにより光の量を増やすことができます。マイクロフォーサーズ機はそのセンサーサイズの小ささを生かして、かなり強力なセンサーシフト式の手ブレ補正(センサーを動かしてブレを補正する)を搭載しているため、フルサイズより長秒でも手持ちで撮影できることがあります。感度をあげれない分、シャッタースピードを落とせば同等の画質は得られるのです。
動きものを撮る場合にはシャッタースピードを落とせないので、この技が使えません。動物園撮りならなんとかいけるかなー。
今買うべきマイクロフォーサーズ機はこれだ!
私が気になっているマイクロフォーサーズ機を紹介します。もう値落ちが激しくって、もう買うしかないんじゃないかなーって思ってるんですよ。
LUMIX DC-G9(パナソニック)
価格.comの最安値は113,146円!
2年前とはいえスチルのフラッグシップがこの値段です。パナソニックは動画に強いというイメージから、GH5やGH5Sが先行していますがG9はとてもいいカメラなんですよね。
スチルのフラッグシップと言っておきながら、2019年11月のアップデートで4K30pの10bit撮影が可能になったり、HDMI出力外部記録による4K60pの10bitにも対応しました。もちろんGH5のように録画時間無制限とはいかず、4Kは10分の制限があります。でも私の用途だと10分まわしっぱなしってよほどないんであまり気にならないです。
そして、動物瞳AFにもアップデートで対応したため、動物園撮りが多い私には大変うれしい機能です。もともとG9のAFは、コントラストAFのみではありますが空間認識によってかなり高性能なAFを実現しています。人物認識も他社の一歩先行くような感じですので、本当にフラッグシップにふさわしい1台なんですよね。
そいつが11万円って反則ではないでしょうか。
OLYMPUS 交換レンズ M ED12-200F3.5-6.3
Panasonic デジタルカメラ LUMIX DC-G9 DC-G9L-K
OM-D E-M1 MarkⅡ(オリンパス)
パナソニックをだしたら次はもちろんオリンパスです。でもオリンパスは最新のOM-D E-M1 MarkⅢではなく、MarkⅢの発売により型落ちとなったMarkⅡです。
こちらは3年半前のフラッグシップですが、MarkⅢとの違いは私の用途ではそれほど大きくないのです。手ブレ補正が5.5段→7.0段となったのは確かに大きいですが、5.5段でも十分すぎる手ブレ補正です。あとは操作性ということでマルチセレクターは大きいですよね。
でもMarkⅢが20万円弱に対して、MarkⅡはボディ単体で10万円ちょっとです。G9よりも安い!
しかし、私が候補にしているのはボディ単体ではなく12-40mmF2.8のレンズキットです。これすごいです。価格.comの最安値だと136,999円なんですよ。で、この12-40mmF2.8のレンズは単体で購入すると8.5万円くらいするので、ボディ単体が実質5万円ちょっと。安すぎじゃないですか?
でもE-M1 MarkⅡは動画が弱いんですよね・・・最近動画撮影の機会も増えてきたため、できれば動画機能も重視したいです。そうなるとG9かなー。